ロンドン五輪男子サッカーの日本U23代表を振り返ってみる

ロンドン五輪男子サッカーは前評判は低かったが最終的にはグループリーグを突破し、シドニーを超えるベスト4まで進出した。最後の二試合の内容がイマイチだったので後味が悪いがそれでも近年でもっとも良い成績を残したわけだしU23のメンバーは賞賛に値する。

大会前に期待していたこと

スペインと当たるということで悲観的な意見もあったが、ブラジルなど過去の大会でもグループリーグで強い相手に当たることはあったし、この世代のレベル差は大会が終わってみるとあまり当てにならないことが多い。さらにスペインの初戦が入り方が悪いということでそこで勝ち点を上げられたら・・・と考えていた人も多かったと思う、僕もそのひとり。

選手で期待していたのは宇佐美と永井の二人。この二人は個人的に期待しているのだけどなぜかA代表には呼ばれない。だからここで活躍してクラブでステップアップしてA代表に行って欲しいという期待があった。

印象に残った選手

試合を見てボランチの二人に良い印象が残った。OAで細貝を入れろみたいな話しもあってボランチは手薄なのかなと思っていたが、なかなかクラブでも組んでいるだけもあって二人のバランスも良かった。扇原はミスしてしまったことで悪く言われているかもしれないが、いい選手だと思ったので今後も見ていきたい。(北京五輪のあとも梶原と谷口に期待していたので僕の見る目はあまりないかもしれないが)。遠藤の後釜として期待の声が多いのは柴崎岳だと思うが、五輪に出られなかった悔しさ、出てうまくいかなかった悔しさ、この二人がそれぞれをバネにして成長するかどうかを見るのも面白いと思う。

メダルを取れなかった理由

偉そうに言って申し訳ないが戦術面でいうと、前線からのハイプレスがはまらないときに攻撃の手がまったく打てなくなったことが最後に目立ってしまった。しかしあそこが限界だったのかなとも思う。守備を立て直すのと、あのハイプレスの戦術をグループリーグで効果的に実行できただけでも関塚監督を評価できる。メダルを取るにはあともう一つ上積みが必要で、それには香川や宮市を選出しなかったこと、OAの3人目を効果的に使えなかったことが足りなかった。ただ何故それをしなかったかというと、サッカー協会は短期的にメダルを取るよりかは中長期的A代表の底上げにつながることを選択したからである。それはそれで正しくて、(男子)サッカーにおけるオリンピックの扱いはU23という世代別代表の大会というちょっと特殊な状態にあって日本人の何にでも全力を尽くすべきという美学と調和するのがなかなか難しい。結果的には今回のU23は最大数の試合を経験できたのだから大成功だったと思う。

U23代表監督について

関塚監督について評価していいのかどうかはすごく難しい。世代別の代表監督の人選は監督自体にも若手というか経験をつませようという側面がある。そもそも関塚監督は病気が理由でクラブの監督を降りてフェードアウトしたという印象が強く、リハビリとしてU23の監督はやってるんじゃないかというイメージが強かった。確かにクラブの監督をやっている人からは選べないから人選には限りがあるわけなのだが、なんというか世代別の代表監督にはもっと野心のある人にやってもらいたいと思う。まぁ、このあたりは選手として世界に挑戦した選手達がこれからぞくぞくと監督になっていくだろうからあまり悲観はしていない。宮本とかオリンピックを経験した選手が監督になる日も遠い話しじゃないと思う。

U23 vs A代表

初戦を突破したあたりからどの選手がA代表で活躍できるだろうかという視点で見るようになった。近年でもっとも良い成績を出したメンバーなのに、実際問題スターティングメンバー(OAの吉田は除く)に誰も入らなそうなところは日本始まりすぎだろう。今回ブレークしたのは大津、相手の脅威になったのは永井だったが、永井についてはザックがすでに「彼の活躍は知っている。しかし、U-23代表とA代表のシステムは違うし、我々は彼とは異なったタイ プのFWを採用している。今はこちらでうまくいっているし、変える必要はない」と発言してしまっている。そしてサイドにいたっては宮市を選出していることからザックの序列では宮市 > 永井なのだろう。確かにボールを持ったときは宮市だと思うが永井の献身的な守備を見ているとそこまで二人に差があるようには思えないのだが・・・

大津については岡崎がライバルになるのだろうか。岡崎はプレイスタイルから少し過小評価されていると思っているが、テクニックもかなり向上しておりポジションを奪うのは難しいだろう。二人が序列を覆すにはやはり海外のクラブで活躍するしかなく、大津も試合に出られるクラブにレンタルでも移籍したいと発言しているようである。永井も海外からオファーがあるようだが永井がいない間に闘莉王をFWにコンバートしていた名古屋の状態をみると永井がどういった契約をしているのかわからないが今夏での移籍は難しそうだ。

二列目は激戦区なので清武でも先発と言われれば厳しい。清武以外の攻撃的な選手は今W杯の23人を選ぶと言われるとほぼ残らないと思う。現時点では憲剛や乾、藤本といった選手と枠を争うことになると見る。

先発という意味で可能性があるのはサイドバックのW酒井だろう。序列的にはまだ長友、内田の方が上だと思うがゴリ酒井はフィジカルがあるし、高徳は攻撃や岡崎とのコンビがあるので戦術的にスターティングメンバーに入ることはありそうだ。

まぁやっぱりそれでも大会前と同様に宇佐美と永井には期待したい。

人見知りソフトウェアエンジニアです。ビジュアル系、お笑い、Pixarが好き。勢いで吉本超合金おたけびBOTを作った。オールザッツ漫才が放送されない東京在住。

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