クラブワールドカップの放送で感じた違和感

クラブワールドカップは正直見る勇気が湧かなかった。

直前のクラシコのようにバルサのサッカーはビッククラブを翻弄するからこそ爽快なのであって、それ以外のチームをあしらう姿はリーガでもCLのグループリーグでもいくらでも見ることができるわけで正直飽きがきている。そんなわかりきった試合をわざわざクラブワールドカップで見てもしょうがないという思っていたが結局、決勝戦は見てしまった。そして試合展開は不安が的中した。

しかし。

テレビを見ていて明らかに変だと思ったのは番組の内容だった。試合後についていろいろ言われているが試合後の番組は見ておらず完全に試合中の話。いつからこんなスポーツバラエティのような番組の品質になったんだ?まるで亀田ボクシングのようなスポーツの本質から遠ざかるような感じではないかと。

しばし考えてみたが、変わったのはテレビ番組ではなく自分の方だと悟った。

クラブワールドカップが日本を離れること3年。日本サッカー選手のとりまく環境がめまぐるしく変わってしまっている。2008年のクラブワールドカップの時に2011年に日本人選手がインテル、ドルトムント、バイエルンに所属してCLリーグに出場するといって誰が信じてくれるだろう。さらに遡ればCSKA、ボルフスブルク、シャルケといったクラブからも出場した選手達がいる。2008年くらいは今思えば日本サッカー界はどん底状態でCLリーグと言えば、スコットランドを世界主要リーグと持ち上げ俊輔がセルティックで得点したことを大騒ぎしていた時代である。

今となっては日本人選手がバルセロナのようなビッククラブと対戦することがあるのは当たり前で、日本人がビッククラブの一挙一投足に憧れるような時代ではなくなってきている。ただこれはBSやCSで起きていることであって残念ながら地上波ではほとんど放映されていない。つまり地上波を見る人も放映する側も2008年から何も変わってないのでは、ということになる。

しかし、サッカーに限らずボクシングであるとかバレーであるとかどうも日本のスポーツ番組はスポンサーや視聴率のためなのか、肝心の試合内容であったりそのスポーツの本質から離れているような気がとてもするのは自分だけなんだろうか。もうスポーツ中継は軒並みF1のCSのように並行してちゃんとしたものを放映してくれるとありがたいのだが。