ブログをMT5ではなくWordPressに移行した理由

正直言うと先日までMT5の検証をしてたし、バグの報告とかもしてた。つまりMT5に移行する気はあった。でも挫折した。もう無理だ。スマン。

目的はカスタマイズできるブログを書くことでありMovable Typeを使うのは手段でしかなかった。なのでWordPrssへ移行した理由は目的の達成に適さないと判断したに過ぎない。

もう少し細かく書こう。

Movable Type 5は完全にCMSを実現するツールになってしまった。でもそれを否定する気はまったくない。個人でもそういうことをやりたい人はいるだろうし、そういう人にとってはWordPressを使うよりMovable Typeを使う方が適していると思う。むしろ、そういった(WordPressとは異なる)方向性をはっきり示すことについては好感さえ持っていた。だからこそMT5に移行する気があった。

でも・・・時間が足りない。

一つだけよくわからないのが、「何でもできるから誰でもできるへ」みたいなキャッチコピー。実際MT5を使ってみたけど、サイトとかブログとかスタイルとか言われても何だかよくわからない。サイトマップをちゃんと頭に描けないと使いこなせない気がするし、自分のようなただブログが書きたい人にとってはいきなりサイトとかブログとか言われても?だと思う。

管理ページはだいぶ改善されてるけど、理解しないといけない概念が増えているからそれをUIで解決するのにも限界がある。ドキュメントはかなり整備されてるから学習すればいけると思うんだけど、それを言ったら今までだって学習すればたいがいの人はできるわけなのでやはり腑に落ちない。「何でもできるからさらに何でもできるへ」か「何でもできるから誰でもできるへ(ただしブロガーは除く)」にしか思えない・・・

MT5 RCのリリースの度にサイトとブログのパスが毎回変更されていた気がするんだけど、RC3ぐらいのときかな?既存のデータベースからMT5にあげたときに自動に作成される「新しいサイト」と「kwLog」の出力パスが同じになってページ開くと新しいサイト。とか表示されて、

あぁ・・もう俺・・無理ぽ。

もちろんパス変えたりしたら普通にMT5でもブログだけ書くことは全然できるんだけど、時間が足りないというところにぶち当たるんだよね。何で設定を変えたり学習コストを要してまで使わなきゃいかんのかと。

CMSサイトを作るのもMTを使うのも目的ではない以上、ここで手を引くのが賢明だと判断した。

なんというか残念というか難しいところである。WordPressと内部構造を比較した場合、設計面ではMovable Typeのが洗練されている。WordPressなんかは割とポピュラーなプラグインが普通にSQL使ってたりする(しかもすげーひどいSQLが普通に使われてたりする)けどMovable Typeはオブジェクティブでありこの辺はカプセル化されている。MTタグがあるあたりも素晴らしい。

しかしWordPressの方は痒いところに手が届くというかphpの緩い感じをうまく取り入れている気がする。データベースのテーブルの数もWordPressが10個くらいに対してMovable Typeは40個くらいであり、データ構造を見てもWordPressの方がシンプルなことがわかる。だからこそプラグインが直接SQL書いたりできる。そのためなのかMovable Typeの方がプラグインを書く敷居が高いように感じる。

要求されている機能が違い過ぎるので一概に比較するのはフェアではないし、CMSもできるツールがブログだけできるツールと比べて冗長なのは仕方ないことでもある。

MTOSというオープンソースがあるからそこからMT5とは別にブログに特化したMTを派生して作るのもありだとは思う。でもやっぱり繰り返しになるけど、そんな時間はないし、ツールを作るのは目的ではないのだ。

というわけなのでいったん、Movable Typeとはさよならする。ハッカソンにまで参加していくつかプラグイン書いてたけど自分が使わないものは作らない主義なので基本的にメンテナンスもしない。GitHubにあげる予定なので好きにforkしてください、というスタンスになるつもり。