ブログを10年以上書いてきて良かったこと #ブロガーサミット

メリットとかどうでもいいだろというエントリを書いたけど、お題なのでちゃんと書く。

是非、既にブログを書かれている皆さん、情報発信を続けている皆さんにお願いです。皆さんが「ブログを続けてきて良かったな」「インターネット上で情報発信してみて良かったな」と思った出来事を、是非改めてブログに書いてみてください。

皆さんの読者や視聴者の中にも、昔の私たちのようにブログを書いてみたいけど何を書いて良いのか分からない、とか、個人で情報発信をすることにどういうメリットがあるのか良く分からない、という人がたくさんいると思います。

皆さんの経験を読んで、そういう人たちがちょっとブログを始めてみよう、とか、ブロガーサミットに参加して話を聞いてみよう、と思ってもらえると、このイベントを開催する意味が少しは出てくるのではないかなと考えています。

とは言え、ある程度内容がかぶってしまうのではないかと勘ぐりそれなら書く必要ないだろうと思ってしまうので、10年以上書いてきたという視点で書いてみようと思う。

日記とブログの境界が曖昧なのだがこのブログの最初のエントリは2001年9月に遡る。はてなダイアリーが始まったのが2003年だそうだ。それからもわかるように当時はブログという言葉もあまり使われていなかった、というより、サインアップしてサービスを使うということもまだそれほど浸透しておらずCGI(Perl)で掲示板やアクセスカウンターを使って遊んでいた時代だった。いずれにせよ10年以上前からブログをやっている人は何かしら面倒な作業で始めていると思う。

当時、自作CGIまでつくって日記を公開したのは、単に自分の考えを全世界に発信できるとインターネットという世界に興奮していただけでブログを公開する意義だとか、メリット・デメリットだとかの小難しい話は何も考える必要がなかった。その時は当然SEOなんて言葉も聞かなかったし、SNSでシェアされることはおろか、コメント機能もなかったので世界に発信できると言っても瓶詰めの手紙を海に投げ入れるような感覚でやっていた。こうして穏やかな自己満足で済んでいたことがブログを長く続けてこれた秘訣かもしれない。

さて、とりあえず当時を懐かしむのはここまでにして長くやって良かったことを考えよう。

自分が理解できるというメリット

ブログに何を書くかにもよるがブログを書こうとすると、いや書こうとして書かなかったとしても、何かしら自分の考えをまとめるいい機会になる。ブログをやっているだけで書かなくても世の中に対して自分がどのようなことを思っているのかを知る良いキッカケになると言える。

僕はGoogleのサービスのように必要無いものは切り捨てるので飽きっぽいと誤解されても仕方がないところがある。というかそれを飽きっぽいというのかもしれないが。興味のないものは切り捨てるが、集中するものは集中できる、と自分では分析していてもやはりそれを納得するには事実が必要でそれはブログが続いたことで証明してくれた。

他の自分の特徴としては安易に周囲に流されない面がある。実際にブログブームがあろうが、SNSブームがあろうが、PVがあろうが無かろうが淡々とブログを続けてきた。今後何がブームになるかわからないがあまりそれに左右されずにあくまで自分の基準でブログを続けるかどうかを判断するだろう。

これらが長くブログをやってきて自分を理解する手助けになったことである。あえて長く続けた〜という点で書いているが、特に長くやらなくてもブログを書くということは自分が今何をやっていて、何が書きたくて、文章を考えるということは知らず知らずのうちに自分と向き合うことになり、自分を理解することに役立つと思う。

人生のバイオリズムがわかるメリット

人生調子の良い時もあれば悪い時もあると思う。実はブログはそれにシンクロしているのではないかと考えていて、忙しいからブログを書けないというのは間違いじゃないかと思い始めている。

そういえば一時期、〇〇で働く社長のブログというのは流行っていた覚えがある。そんな社長たちが忙しい起業したてやサービスのリリース時に頻繁にブログを書いていたりする。

つまりは忙しいかどうかではなく、とにかく前向きであったり、ノリにノっているというエネルギーがブログの投稿として現れると推測できる。逆に言えば、忙しいからブログを書いていないという時期はあまり調子が良くないのではないか、ポジティブではないのではないか、それがブログのエントリー数にあらわれているのではないかということかもしれない。本当に書きたいこと、発信したいことがあればどんなに忙しくても書くはずだ。

逆に調子が悪い時の負のエネルギーがブログを書くことで発散するということもあるかもしれないが、それであってもブログを省みれば当時の調子はわかるだろう。バイオリズムがわかったらそれを活かす方に持って行く。調子が良かったころを思い出して、自分をその状態に持っていくことができるというメリットがある。

最後に

10年以上書いたとしても人生の1/3しか残せていない。あと10年続けていても1/2だ。100歳まで続けたとしたら4/5になるがその割合には実はそれほど意味が無いかもしれない。

というのは、遠い将来自分のブログを見なおした時に10代までの記録が抜け落ちていることはきっと後悔する。というかすでに後悔しているけど、インターネットやブログが手元にない時代だったから仕方がないといえば仕方がないのだが。

そういう後悔から自分の考えを残すというのは早ければ早いほど良いと思っていて、ブログを始めることを後押しするというテーマにそってより若い人がブログを始めるのが良いのではないかと考えている。自分の考えを友人に共感してもらうだけならSNSで事足りるが自分自身の考えと向き合うにはブログはよいツールだと思う。

今からブログを始める人の立場で考えると今のブログを取り巻く世界は雑音が多すぎる。SEOだったり、PVだったり、SNSのシェアだったり、考えることがあまりに多すぎて書くことに集中できない気がする。そういう意味では僕がブログを始めたころの「瓶詰めの手紙を海に投げ入れるような感覚」は役に立つんじゃないかと思う。それがいつになるかわからないけど世界のどこかで誰かが読んで共感してくればいい・・・そういってのんびりと書いていくのもありだと思う。